盆休みである。
妻子持ちの小生は家族サービスに勤しまなければならぬ期間である。
当然のことながら釣行は自粛となるのだが、どうやったって釣りのことが頭から離れない。
なんとかならぬものか、と思案すること数日。
沖堤やベランダとは言わぬまでも、何かしら釣りが出来る可能性のあるところで妻子、特に我が娘が喜びそうな場所を探してみると見つかるものである。うってつけの場所があった。
しかも細君の実家に近く小生も家族サービスのフリができて一石三鳥と欲張りな場所である。
その名も「黒滝遊漁場」。
「漁をしながら遊ぶ場所」で「遊漁場」である。
能天気な小生は「遊んでいても漁並みに魚が獲れる場所」と解釈して憚らぬ。
これは爆釣確定であろう。
しかも
涼しくて(細君が喜ぶ)
川遊びができて(娘が喜ぶ)
BBQが出来る(皆が喜ぶ)
といった1日遊ぶことが可能な3拍子揃った非常に有難い場所なのである。
ただ神明間からは正直遠い。
住所は滋賀県甲賀市になっているが、名阪国道を使うルートだと奈良から三重方面に向かう途中のICで降りるため、感覚的には奈良?三重?滋賀?という感じである。
まぁ、その3県からは比較的行きやすい場所にあると思って頂ければ差支えなかろう。
何はともあれ到着すればまずは受付で申し込みをしBBQ場所の確保である。
奥の建物が事務所になっており漁協のオババがいるのでBBQをする人数と、釣りをする場合はこの時点でその旨を伝えて料金を支払う。
この漁協のオババ、非常に正直者とみた。
小生「釣り、大人1人お願いします」
オババ「釣れないよ」
…。
これは「今日は何かしらの事情で釣り堀を休業している」の意なのか「暑すぎて魚が口を使わぬ」の意なのかどっちなのか。
小生が戸惑った顔をしていたのであろう、オババが追加の情報を述べた。
「こう暑い日が続くとねぇ…」
…。
どうやら後者らしい。
オババからの少ない情報を集約すると、暑い日が続いているから魚が釣れないかもしれないけどいいかい?ということらしい。
ちなみにここは釣り堀で放流しているアマゴやイワナ、ニジマスを釣る形式であり、川で渓流釣りという訳ではない。
渓流釣りをしたい場合は日券を購入して違う場所に入川する必要がある。しかも季節的には鮎であるから家族サービスとはかけ離れてしまう。
今回はあくまで家族サービスの一環であるし釣れないといっても基本ラインが「漁並み」である。
口を使わないと言ってもエリアトラウトよりも釣れるはずなのだから釣り堀で十分なのだ。
という訳で釣り堀への入場料を支払って釣り場へと向かった。
さて、入り口の表示になにやら注意書きが。
な、なんと。
5尾までが入場料のうちで、それ以上は買い取りとな…。
確かに漁並みに爆釣できるやもしれぬが、それでは反比例的に財布が軽くなっていくではないか。
うむ…やられた…オババめ、受付時の情報量が少なすぎるぞ…。
とんだ正直者ではないか。
ともあれ5尾釣ってからどうするか考えよう、と入場した釣り堀が
………。
やられた。これは厳しいぞ。
魚と言えば
回遊している魚もいるにはいるがほとんどが
数すくない沈み石の影に隠れてしまって出てこぬ。
回遊魚は所謂「見えマス」状態なのでエサに見向きもせぬ。
石の影に沿うようにエサを流しても隠れ魚が出てくる気配もない。
ジリジリと照り付ける太陽のもと、試行錯誤すること1時間。
すまぬ、オババが正しかった。
正直者を疑った小生の負けである。
6尾以上釣った場合の懐事情を心配するどころの騒ぎではない。
1尾も入っておらぬ小生のバケツを見て娘は愕然とし、酒のアテを待っていた細君の顔は危うく憤怒の形相になるところであった…。
黒滝遊漁場…あくまで川遊びをする場所であり、釣りを推奨しているようではないようである。
で受付時のオババのようにわざわざ聞いてくれているようだ。
大誤算ではあったが他の要素は非常に満足できたので良しとしよう。
という訳で次回は釣り以外の部分のインプレである。
しかし、1尾だけでも釣りたかったなぁ…。

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