2週間ぶりのタコ釣りである。
たかだか2週間の空きなのだが、タコに嵌まった身としては待ちに待った2週間であった。
船はいつもの名田屋さん。
タコ釣り人気はシーズンが深まるにつれて加速するようで、前回は4時に到着すれば一番近い駐車場だったのに、今回は4時前に到着したにも関わらずなんと2番目に遠い駐車場…。
皆さん早すぎるよ…。
という訳で、今回も満船状態で出船。
前回の強風とはうって代わり、
無風とは言わないものの船はほとんど揺れない状況。
最初から立って釣れるなんて、それだけで幸せである。
で、最初のポイントであっさりと1匹目をゲット。
今回も
前回の釣行で荒れ模様の中でもその性能を遺憾なく発揮し、すぐさま一軍登録された優秀な選手である。
そして下のスッテはというと
ヨーヅリのタコやん船スッテ。
説明書を見るとキビナゴなどを巻くのだそうだが、小生は豚の背油を巻いた。
単純に名田屋さんでタダで配っているからである。
今回の1匹目は両方に抱き着いていたので、どちらが有効だったのか分からぬが、この「タコやん」も一軍登録確定。
今後の小生の爆釣人生に大いに貢献してくれることであろう。
もはやこの2種があれば他はいらぬのではないか。
と思ってしまったのが地獄の入り口…。
小生のこの思い込みのせいで、当日の4/5の時間を棒に振るのである…。
これから入れ乗りウハウハかと思われた矢先、船全体ではポツポツという感じだったのか、わずかな時間で移動に。
「30分くらい走るよ~」というアナウンスとともに向かったのは
二見沖。
本州側を見るとこんな感じで、沖側を見ると
画像では分かりにくいが男鹿島の採石場がくっきりと見える距離だったので、二見というよりも飾磨寄りだったのかもしれん。
ともあれ2つ目のポイントはこの周辺。
水深わずか8mである。
前々回は50m付近を狙っていたのにエラい違い。
ともあれ初心者の小生にはありがたいばかりの水深である。
さてさて、ここでもデビルスッテとタコやんで爆釣しますか、と気合をいれて底をトントン。
が…ここからが地獄だった…。
何がスゴいっつて、ワカメである。
ワカメはワカメでも和田防や垂水一文字の壁に生えているような軟弱者ではない。
もうそれはブットいワカメの茎ばかり釣れてくるのだ。
始めは「トントン」が「グーッ」となり、竿を煽ると「ベリー」と底を剥がれる感触。
ドラグ5kgのリールでスプールが滑る。
これはかなりの大ダコに違いない、とグリグリ巻くこと数秒。
上がってくるのはワカメ…。
コレが何回繰り返されたことか。
しかもこのワカメ、茶色いので姿が見えた時に一瞬タコかっ!と喜んでしまうのだ…。
小生、この日だけで30本ほどは釣っただろうか。
そのうち先のデビルスッテとタコやんを根掛かりで失い、代打で出した
デビルクラッカーも高確率でワカメを刈り取ってきてしまう。
当日は左舷胴の間ミヨシ寄りで竿を出していたのだが、周りと比べても小生のワカメ率はかなりの物である。
周りがタコ2匹とワカメ1本釣る間に小生はワカメばかり3本釣る感じ。
もはやタコ釣りではなくワカメ狩りに来たと言った方がよいくらいだ。
うん?待てよ…
なぜに周りはタコを掛けているのに小生はワカメばかり?
はっ!!!
まさか……
そんな………
犯人はオマエ達だったのか…!!!
正確にはコイツ達が犯人ではない。
コイツ達が装備している「全傘」が犯人だったのである。
「エギ」と「スッテ」の違いは多々あれど、一番分かりやすい違いは「針」。
ちなみに針の形状だけでエギとスッテを区別できるものではない。
タコエギの元になったアオリイカ用のエギは元々は漁のための漁具であり、釣り用に市場に出始めた頃は「全傘」と「半傘」があった。
皆さんご存知のとおり、昨今の「エギ」と呼ばれるルアーはほぼ全傘なので、針の形状だけで言えばどちらかというとスッテに近い。
スッテは船の大型集魚灯で小魚を集めて釣る「ウキスッテ」が元だと思うが、どちらかというとタコ用のスッテはコウイカ狙いに使う「トトスッテ」に形状が近いと思う。
オモリに焦点を当てるならば、エギは前方にオモリを備えておりスッテにはオモリがない。
つまりエギはシンキングでスッテはフローティングなのだ。
だから冒頭の「タコやん」のようにオモリを備えているものはスッテではないのだが…。
最近はやりのイカメタルに使われるスッテなどはオモリの代わりに使われるほどだから、もはやスッテがスッテたる所以を外見や機能だけで語ること自体が無駄なのやもしれん。
ではデビルクラッカーやタコの恋人はスッテなのか、と言えば違う。
あれらはどちらかと言うと「串」と呼ばれるカテゴリーであろう。
このように何をもってエギとスッテを区別するかは非常に難しい問題なのだが、タコ狙いに限って言えばとても簡単。カギ形状の針がエギで串以外の全傘がスッテ。
今後新しいタイプが出てきた場合のことは知らぬ。
ともあれ、スッテの全傘はタコを掛ける確率を高めることに役立っているので、小生のような初心者には非常にありがたいのだが、反面異物を掛ける確率も高めていたのだ。
周りのお客さんを見ると…皆さんエギを装着…しかも良くタコを掛けている人はひと回り小さなエギを使っているではないか…。
これに気付いたのはもう納竿までさほどの時間も残っていない11時半頃…。
この段階では
なんとわずか5匹の釣果…。
帰港時間を考えると納竿まであと1時間ほど…。
小生もエギに変更して挽回を試みる。
船匠「タコの天敵」の後ろのスッテを外したものと
以前にタックルベリーで買った激安エギをセット。
ここからの小生がスゴかった。
怒涛の入れノリで5連発!!!
さらにギリギリまで追加して、終わってみれば
スミを吐きやがったな…。
帰って数えてみると
ほとんどの時間をワカメ狩りに費やしたことを考えると、もうこれは上出来と言っていいのではないか。
今回の教訓は2つ。
・ワカメ狩りが始まったら素直にエギメインのシンプル仕掛けにすること。
・釣れない時は周りを観察すること。
である。
周りの常連さんは慣れたもので小生がワカメを狩っている間にもキチンとタコを釣っておられた。
特に右隣りの方はスゴくて30匹は余裕で超えていたのではあるまいか。
やはりシーズン通して狙ってみて、攻め方の引き出しを増やしていかないといけぬ。
まぁ、これが釣りの醍醐味か。
ちなみに当日は14匹で4.4kg、平均315gほど。
あちゃ、また下がってしもうた…。
にほんブログ村
にほんブログ村
スポンサードリンク
コメント