前回でタコも最終かと思ったのだが、盆休み初日、ぽっかりと予定が空いてしまったのと、なぜか名田屋さんに空席があったのでホントの最終戦とばかりに出撃してきた。
すでに数釣りシーズンが終わり、残りタコの拾い釣りに移行しているのは前回の海蓮丸さんで実証済みなので
今回は数ではなく型狙いでの出船である。
2019年8月10日、名田屋さんの船着きに着いたのが3:30頃。
乗合船3隻のうち、若船頭の船・真ん中の船から埋められていくのだが、この日は予約が直前だったこともあり、かなり後の呼び出し。
久しぶりに大船頭の船での出船である。
前に大船頭の船に乗ったのは実に15年以上前。
先輩方に連れられて訳も分からず着いて行っていた頃の話なので、もはや初めてと言ってもいいくらいである。
この大船頭、一部では非常に有名人。
何で有名かと言うととても口が悪いのだ。
それはもう客を客とも思わぬような口の悪さ。
その昔、小生も罵詈雑言を容赦なく浴びせられたクチである。
ただ、その口の悪さにはどこか愛嬌があり、客に釣らせたい一心なのがよく分かるので、全く嫌な気持ちにはならないのだ。
逆にその口調が癖になり、久しぶりに大船頭の船に乗りたいなぁ、なんて思わせる不思議さがある。
しかも意外に優しくて、小生ひとりボーズになった時などは帰りにそっと大船頭が釣ったタコを持たせてくれたり。
ちなみにこの日は妙齢のお嬢様方が数人乗船されていたのだが、見ていると大船頭、お嬢様方には近づかぬ。
どうやら若いご婦人は苦手のご様子。
その様子を見ているだけでも面白かった。
さて、その大船頭、出船前になぜか小生のそばにやってきて勝手に小生のタックルボックスをゴソゴソ。
「なんやこのエギは。数ばっかりあって使い物にならんがな」
「辛うじていけそうなんはコレとコレやな」
「あとはゴミや。捨てていき」
「このビラビラも全部いらん。エギとオモリだけでええ」
と言って小生の仕掛けをいじりだす。
もうこの時点で何も知らないお客さんなら怒り出すところだろうが、小生は大船頭が昔のままなのが嬉しくて言われるとおりにする。
この大船頭、手釣りに関しては一級の腕前なのだ。
エギは最近の釣り方なので大船頭の腕前は知らぬが、タコに関する知識はハンパないのできっとエギもスゴいのであろう。
なぜこのエギじゃないとダメなのかも教えてもらったが、こればっかりは大船頭の船に乗って直接教えを乞うべし。
罵詈雑言とともに優しく教えてもらえますぞ。
ちなみに「エサや脂も巻かんでええ!!」と怒鳴られたが、こればっかりは実績があるので内緒でまきまき。
さて、当日のポイントはおなじみの二見沖。
やはり数ではなく型の拾い釣りのようである。
大船頭の「やってよ~」の合図でエギを投入。
すぐに答えは出てポツポツと拾っていく。
小生には掛からなんだが、キロクラスがあちらこちらで上がっている…。
むむ、なぜに小生には掛からぬのだろう…。
とは言え、シーズン初期のような型が定期的に上がってくるので非常に楽しい。
ちなみに前々回のきもとさんでタコの大逃亡をくらった小生、
物は違うのだが、このような商品をエイト玉津でゲットして投入。
これでタコ逃亡の心配はなくなった。
いや、もうシーズン最終戦である。もうちょっと早くに投入すべきであった…。
その後もエギをトントンしていると、今だかつてない重みが!!
かろうじて巻き上げは出来るので地球を釣った訳ではないが、スプールに指を当てながら巻き上げてこないとドラグが滑るほどの重みである。
もしやこれは「キロアップ」というやつではないか。しかも1キロどころの騒ぎではないはず。
ラインが滑らないように、かつ切れないように指で調整しながら巻き上げてくると何やら黒い物体が水面へ。
なぜにこんな物が海のド真ん中に…。
そりゃ重いはずである。5キロもあるような鉄クズなんだから…。
気を取り直して再投入。
またもや凄い重みが…。
今度は藻にまみれた手釣り仕掛け…。
もう、皆さん、海にゴミを捨てるのはやめておくんな…。
さらに数投後にまた重み。
またゴミかいな、と上げてくると今度は本物である。
慌てて巻き上げてなんとかゲット。
キロには及ばぬが800gほどの良型である。
その後も大船頭に怒鳴られながらもなんとか数を伸ばして終了。
エギは大船頭チョイスのエギのみの使用である。
この日の成績は18匹で5.4キロ。平均300gであった。
周りでは数匹しか釣っていないお客さんもいたので、大船頭のエギ選択はやはり正しかったと思われる。今シーズンから始めたタコエギであったが、数・型とも初心者としては満足できるレベルではなかっただろうか。
ある程度道具も揃ったし、自分なりの釣り方というのも見つけられたような気がする。
来シーズンはもっと名人の技を盗んで数・型ともに伸ばしていきたいものである。

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